割り箸のはなし

 昨今の環境意識の高まりで、使い捨ての割り箸が悪者のように扱われることが多々あります。実際、中国などからの輸入ものを考えますと、そういう側面も認めざるを得ません。

 明月楼では、吉野杉の天削箸を使っています。縁がありまして奈良県の吉野の北村製箸所というメーカーより直に入れてます。

 吉野の箸は、伝統的に丸太を建築用に加工したあとの端材を使って加工しますので、廃物利用の側面が大きいと思います。そういう意味では環境にやさしい箸ですよね。

 日本料理で人をおもてなすると言うことは、その人のために準備をすることです。お料理の材料・仕込みは当然ですが、お部屋の設(しつら)えや小物類にも気を使います。お箸も「あなたのために、新しいものをご用意しました。」という意味合いから杉(杉という素材は一度使うと染みが残るため)の割り箸が重用されるのだと思います。
 杉の箸のメリットは、「木目が見た目に美しい」「滑りにくくつまみやすい」「素材が柔らかく器(特に漆器など)を傷つけない」などが挙げられると思います。箸という文化はもともとは大陸から来たものですが、日本の風土や生活様式に合わせ、工夫されてきたのだと思います。
 私は吉野の箸の文化は「もったいない」の気持ちがこもっていると思いますし、これからも受け継いでいってもらいたいと思っています。
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by meigetsuro | 2006-07-17 11:17 | 亭主のひとりごと